命を捨てないで

yumgyumg900244

冷たい雨が降る冬の夕暮れ。
JR環状線 福島駅の北側、阪神高速11号池田線の高架下に、高校生とおぼしき男女が4、5人集まっていた。
傘をあらぬ方向に差し掛けているせいで、彼らの背中は濡れ放題。
その足下には、濡れてグズグズになった段ボールがひとつ。
 
嫌な予感がする、と思いながらつい吸い寄せられるように近づき、段ボールを覗き込むと、そこにはまだ目も開かない子が5匹。
 
私『わ‼️まだへその緒ついてるやん⁉️』
若者達『そうなんです・・・(涙声)』 
私『ひどいことするモンがおるんやな・・・😰』
若者達『おねえさん、1匹連れて帰ってもらえませんか⁉️』
 
ネコ大好きで、連れ帰りたいのは山々なんやけど、私、重度のネコアレルギーやねん・・・。
ごめんね😢💨💨
 
これで子をくるむ暖かい布でも買って、と夏目漱石を2枚、彼らに手渡し、私は後ろ髪をひかれる思いで、約束の取引先へ向かった。
 
翌朝、雨上がりの道路の同じ場所にその段ボールはあった。
もしかして、まだ中に・・・❓とドキドキしながら覗き込むと、中は空っぽ。
ホッと胸を撫で下ろして落ち着くと、段ボールの耳の部分に、丸っこくてかわいい字が書いてあることに気がついた。
 
『昨日の2千円のおねえさんへ。子達はみんなもらってくれる人がみつかりました。安心してね。ありがとうございました。』
 
もう25年近く前の出来事だけど、いまでもこのときのことを思い出すと涙がでます。
20200810‗猫

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