「家」を決めるのが先か、「移住先」を決めるのが先か

yumgyumg900244

はじめに・・・。
移住を希望されるかた、それぞれの事情や希望は異なりますから、この記事はあくまでも移住経験者としての私の個人的な意見のうちの”ひとつ”としてお読みくださいね。


結論から言っちゃいますね。
移住先を探す時は「家」にこだわりすぎないほうが良い。
です。


もちろん、仕事の関係で大きな作業場や物置が必要だったり、絶対譲れない環境や条件がある、などそういう事情のかたは、「家」が先決だと思います。(たとえば、うちの協力隊員にもいますが鳥獣対策担当の彼らは”銃”を保持するため、住居に条件があります)
また、潤沢な資金があって自分の理想通りの家を建てることができる、とか、思い通りにリフォームできるというかたも、話は別でしょう。
多少中が古くても、少々傷んでいても、構造がしっかりしていれば、お金の力でなんとかできますし、もしくは、景観の良いサラ地を購入して、新築することもできますね。
しかし、民間の賃貸や空き家バンクで、住居機能も景観もどちらも理想を満たすような物件に出会えるチャンスは、そうしょっちゅうはありません。
(出てきても、すぐ借り手がつくか、売れちゃう)
まして、生活環境も便利、となれば、そもそもそんな物件は空き家になりにくいし、そんな土地はまず過疎化しないと思います。


この頃、テレビでも取り上げられることがあるので、地方特に過疎地には「空き家」がたくさんある、と世間のかたはお考えだと思います。
確かに「空き家」はたくさんあります。
ただ、「あってもない」んです。
すなわち、空き家の多くは「誰も住んでいない空き家なんだけど、他人には貸せない」物件だったりします。
 
理由は持ち主さんの事情によりさまざまですが、下に挙げるような理由が多いようです。
①物置にしている
②仏壇がある
③この先誰も住む予定はないけど、今ある荷物の片づけが大変
④盆や正月に親戚が集まるために必要
⑤息子や娘がいつか帰って来て使うかも?
(ほかにも様々な事情や理由がありますが、ここでは割愛します。今回は空き家問題を語りたいわけではないので・・・)

何より「外からやって来たどんな人かわからない人に貸すのは躊躇する」という持ち主さんも多くおられます。
イケズ(関西弁で「意地悪」のこと)じゃないですよ。
ご自分が持ち主の立場だったら・・・と考えてみると、おわかり頂けると思います。
しかも大都会にある鉄コン筋クリートのワンルームマンションとは事情が違います。
先祖代々暮らしてきた土地でのことですから、近所のかたとの人間関係も大切です。
貸した人が万一、ご近所とトラブルになったら・・・。
誰しも、そう心配するのは当然だと思います。

そこで、私の経験から、次のように提案します。

とりあえず、「より理想に近い家探し」はちょっと脇に置いといて・・・。
そこに暮らしたら、ご自分やご家族が今よりもっと良くなれる(んじゃないか?)とイメージが持てる土地が見つかったら、もう思い切って住んでしまうのも、アリだと思います。
よっぽどの僻地でなければ、民間の賃貸があるでしょう。
瀬戸内市の場合、JR赤穂線の「長船(おさふね)駅」、「邑久(おく)駅」の周辺に、民間の賃貸物件がワンサカあります。だいたい40㎡で家賃4万円~。敷金・礼金なし物件もあります。賃貸物件の現状については、また別の記事にしますね)
お試し住宅があるところならそれを利用されるのもいいと思います。
瀬戸内市の場合、市提供およびIJUコンシェルジュ提供のお試し住宅が7軒あります)

学校のことや仕事の都合でいきなり家族全員が移住しちゃうのは難しい、というかたは、移住候補地を実際に訪れてみてください。
できれば、何度か繰り返し訪れてみてください。
そして地域の人と交流してください。
(事前に相談すれば、先輩移住者と交流できる機会を作ってくれるところもあります。瀬戸内市の場合は、それも含めて移住下見ツアーをオーダーメイドで組むことができます)
そのうち「この人にだったら、貸してもいいかな?」と思ってくれる人が現れます。
その土地とあなたに「ご縁」があれば、物件のほうがあなたに寄って来てくれます。


以下は私の経験談です。
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今から約10年前。
私が大阪から三重県大台町(旧宮川村)に移住した時、最初は転職先の会社が用意してくれた民間のアパートに住みましたが、入居から5ヶ月目に家移り。
その5ヶ月の間に仲良くなった移住仲間の紹介で、より理想に近い平屋物件(土間あり、薪で焚く五右衛門風呂付き、畑付き、清流宮川まで徒歩5分)を貸してもらえることになりました。

この物件は、代々、よそからの移住者が住み継いできた物件だそうで、民間の賃貸情報には絶対にあがってくることはなく、また町の空き家バンクにも登録しないという大家さんの意向があったので、人伝えでないとまず巡りあえない物件でした。
私たちの退去が決まった頃、タイミング良く軽ハコで放浪生活をしていた夫婦と友達になり、家を探しているとのことだったので、大家さんに頼んで彼らが引き続きそこに住まわせてもらえることになりました。

それから1年6ヶ月後。
旧宮川村から峠ひとつ越えた松阪市飯南町に、再び家移り。
そこは、山桜やクリの木を有する敷地内を小川が流れる1200坪の土地&プレカット木材で建てた小屋(オーナーさんはここを仮住まいにして敷地内に家をセルフビルドする計画だった)を1200万円ということでお話しを頂いたのですが、そんな現金は到底用意できないとお断りしようとしたところ、オーナーさんのご厚意で、個人契約しかも無利子、10万円×120回分割払いでいいよ、と仰って譲ってくださいました。
愛知県からの先輩移住者であるオーナーさんが、荒れ地だった原野林をご自分で開拓して整備された土地で、幹線道路からだいぶ奥に入った場所のため、土地勘のない人間が車で流しているだけでは絶対に見つけられない土地でした。
一応、田舎暮らし物件を扱うサイトに情報掲載されていたのでそれを見た人から1200万円現金一括で購入したい、という申し込みがあったそうなのですが、「一括で現金が入ることよりも、やっぱり愛着のある土地なので、少しでも自分が”この人なら”と思う人に譲りたい」と仰っていました。
このオーナーさんとは、旧宮川村在住時に参加したある集まり(ブータンからの国際交流員との交流会)で同席しお話しをしたところ、共通の友人があったのですぐ意気投合した、という巡り合わせでした。
三重 (138)
オーナーさんが自分で架けた橋の左右の土地あわせて1200坪。写真ではわかりにくいけど、ちゃんと平地になっている。
三重 (144)
橋から下流に向かっての景色


まるでわらしべ長者のように、自分の理想の暮らし、物件にどんどん近づくことができたわけですが、それもすべて人とのつながりのおかげです。

大阪で暮らしながら移住先を探していた頃はとにかくまず物件ありきで、「田舎暮らしの本」の中古物件情報を見たり、古民家専門の業者のサイトで探していましたが、物件が良くても周りが耕作放棄地や空き家だらけで荒れていたり、仕事に行くにも買い物に行くにもアクセスが悪い場所だったり、なかなかにエキセントリックなご近所さんが居られたりと、『建物良し』『環境良し』『価格も手ごろ』なんていう物件には巡りあえませんでした。
そして「表に出てこない物件」があることも、当時は知りませんでした。
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現在所に居ながら理想の場所・物件を見つけられるのが、もちろん一番良いことですが、家探しに苦労して移住計画が前に進まないなぁ、と思案しておられるのでしたら、ぜひ発想の転換をしてみることをお勧めします。

現在、私は邑久駅から徒歩圏内のアパートで暮らしていますが、瀬戸内市にやってきておよそ6ヶ月経った今、「こんな家あるけど、どう?」と言ってくださるかたがちらほら・・・。
住んでいるからこそ出会える物件、きっとあります。



瀬戸内市移住下見ツアー】
瀬戸内市移住交流促進協議会(通称:とくらす)」0869-22-1031(瀬戸内市役所 企画振興課内)までお問い合わせください。
「学校や図書館など教育関連施設が見たい」「日常の生活圏を見て回りたい」「農家さんに会ってみたい」など、ご希望に沿った提案をいたします。

【瀬戸内市内のお試し住宅】
 ・市が提供するお試し住宅はこちら
 ・牛窓地区IJUコンシェルジュが提供するお試し住宅はこちら
 ・上記以外のお試し住宅については瀬戸内市移住交流促進協議会(通称:とくらす)」0869-22-1031(瀬戸内市役所 企画振興課内)までお問い合わせください。

【瀬戸内市内の空き家バンク】


【岡山県下の物件情報】
住まいる岡山


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